重症化する中耳炎
近年、特に問題になっているのは中耳炎の原因菌の抗生物質への耐性化と呼ばれるものです。つまり、原因菌に対して、これまでは効果があった抗生物質が、原因菌の耐性化によって、効かなくなってきている、ということなのです。
そうなると、より強い別の抗生物質を投入して、ということになるのですが、いずれこれも耐性化によって効かなくなってしまいます。
それであれば、「製薬会社さん、新しい抗生物質を作ってよ!」と言う事は簡単ですが、新たな抗生物質を開発することはコストも時間も必要です。原因菌が既存の抗生物質に耐性化していくスピードに新薬の開発が追い付いていないのが現状です。
これには不必要な抗生物質の濫用や集団保育の低年齢化など様々な要因があるのですが、現実として治りにくくなってきていることは私自身、強く感じているところです。